習ったことを忘れてしまう子どもへの処方箋
一度習ったことを、時間がたつと忘れてしまう、次週のチェックテストのときにはできるのだけれど、実力テストのときには忘れてしまっている、というご相談は多いものです。
今回は、そんなお悩みに対する回答のひとつとなる動画をご紹介したいと思います。
「習ったことを忘れる」のは『しかたがないこと』として
せっかく習ったのだから、しっかり身につけて覚えておいてほしい。
お子さんを塾に通わせる親御さんなら、皆さん当然のようにそうお考えになると思います。
しかし、そうならないことへの驚きやお悩み、ご相談がとても多いのが現実です。
習ったときには理解しているのに、時間がたつと忘れてしまう。
次週の復習テストのときには解けるのに、数カ月後の実力テストでは全く同じような問題が解けなくなっている。
そんなことって、とてもよくあることなのです。
辻先生は「習ったことを忘れてしまうのは『しかたがないこと』として、そうならないための「仕組み」を考えることを提案しています。
塾テキストを活用して「繰り返し」の仕組みをつくる
サピックスには「基礎力トレーニング」(基礎トレ)という教材があります。
毎日演習すると、過去に習ったことが繰り返し出てきて復習できるというものです。
もちろんサピックス以外の塾にも、同じような役割のテキストはあるようです。
このようなテキストを利用し、絶えず過去に習ったことを少しずつ演習して思い出せるようなサイクルを作るのが、過去に習ったことを忘れないための仕組みとなります。
実際サピックスにお通いで「成績が下がった」というお子さんの親御さんに対して「お子さんは基礎トレを毎日演習していますか」という質問をすると、していないという返答が多いのです。
では、そのような便利なツールがあるのに、どうして毎日演習できないのでしょうか。
毎週「すべきこと」がいっぱいで手が回らない
各塾、お子さんたちが習ったことを忘れてしまわないようなテキストやしくみを用意しているのに、どうしてうまく活用できないお子さんが多いのかというと、毎週「すべきこと」が多すぎるということがあります。
もちろん基礎トレを毎日やればいいということはわかっているんだけれど、「今すべきこと」が多すぎて手一杯なのです。
毎週の宿題をこなすのが大変で、過去に習ったことを復習する余裕が日々の勉強の中にないのです。
ではその「余裕」を生み出すためにはどうずればいいのでしょうか?
辻先生は「今週10やりたいことがあるなら、それを5や6に絞って余裕を生み出す」ことを提案しています。
確かに日常の中に「復習」の時間をとり入れるなら、そのぶん何かを削らなければなりませんね。
ぜひ動画を参考に、日々の家庭学習の中に過去の復習をとり入れる方法について考えていただければと思います。
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