理科・社会 4年生の学習内容を勉強してテストの実戦力をつけよう
受験勉強は4年生から4教科が「基本」
中学受験の勉強を本格的に始めるのは、4年生からとよく言われます(つまり3年生の2月から)。塾では3年生、4年生くらいから算数・国語・理科・社会の4教科対応の授業が用意されていますが、4年生から4教科で受講するのがよいでしょう。
3年生では「勉強」として理科や社会をことさらやらなくても大丈夫ですが、4年生ではやっておくのが賢明です。4年生の理科・社会の学習は、5年生からの詳細な勉強のベースになるからです。
具体的に小4と小5はどう違うか
4年生と5年生の2月から夏休み前までの塾のカリキュラムを見てみましょう。
例)四谷大塚 小4理科カリキュラムと小5理科カリキュラム
小4理科 | 小5理科 |
---|---|
いろいろなこん虫 | 気象の観測 |
鏡と光の進み方 | 天気の変化 |
磁石 | 空気や水の温度による変化 |
身の回りの水と空気 | 物のあたたまり方 |
春のころ(1) | 星の動き |
春のころ(2) | 月の満ち欠け |
太陽の動き | 季節と生物 |
月の動き | てんびんとばね |
植物の育ち方 | 植物のつくりとはたらき(1) |
植物のつくりとはたらき | 植物のつくりとはたらき(2) |
空気や水と力 | 植物のつくりとはたらき(3) |
星の集まり | 酸素と二酸化炭素 |
星座の動き | 動物とヒトのからだ(1) |
夏のころ(1) | 動物とヒトのからだ(2) |
夏のころ(2) | 光 |
音 |
4年生のときには「春のころ」「夏のころ」という学習単元が、それぞれ2回ずつあります(もちろん下巻には「秋のころ」「冬のころ」もあります)。ここで学習するのは、その季節に起こるさまざまな出来事であり、植物、動物のようす、気象などの自然現象などを横断的に習うのです。
それが5年生になると「植物のつくりとはたらき(1) 」「植物のつくりとはたらき(2)」というように、より各論の学習になり、分野を横断して学習することがなくなってしまうのです。
ここで大切なことは、模試や入試問題で取り扱われる問題の多くは「総合問題」であって、4年生で学習した内容をベースに5年生以降に詳細を学習したお子さんが有利なのです。5年生から受験勉強を始めたお子さんが、ふだんの復習テストや週例テストでは点を取れるのに、大きなテストになると点が取れないのは、このあたりにも原因があるのです。
4年生のテキスト、そしてふだんのテスト直しで学習
社会も同様で、4年生はより大きなくくりで概要を習い、5年生でその詳細を学習していくカリキュラムになっていますから、高学年になっても4年生のテキストに立ち返るのは非常に有効な手段です。大きなテストの問題は、単元ごとにぶつ切りで出されるのではなく、「春になるとカエルが冬眠から覚め、森林ではカタクリが花を咲かせ、南の国から燕がやってくる」といった出題になっているからです。
5年生から受験勉強を始めたお子さんは、大きなテストがあったときに、その問題を題材に勉強するというのもいい方法です。自分が間違った問題をなおすだけでなく、間違った分野を過去の塾のテキストや問題集(そのために4年生用のテキストを入手してもいいでしょう)で復習するのです。
このように、4年生の学習内容をうまく身につけて、テストの「実戦力」をつけていくのもいい方法ですね。
以上、4年生で学習する内容の大切さについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。ぜひお子さんのふだんの学習に採り入れてみてくださいね。