ゲームや遊びを受験勉強に活かす
高学年になるとゲームに興味をもつのは当然?
お子さんが低学年のうちは、学校に行っている時間も短く、塾などもあまりないですから、たくさんの習いごとをさせているご家庭もあるようです。一概に習いごとが悪いわけではありませんが、低学年のうちは(高学年になっても一定の時間は)遊びの時間を大切にしてあげるのがよいようです。
年齢により、そしてお子さんそれぞれの個性によっても、好んでする遊びは様々です。ごくごく小さいうちは積み木やごっこ遊びなどに夢中になっていたでしょうし、年齢が高くなるにつれ、より複雑で高度な遊びを好むようになってきます。
小さな頃はままごとや電車ごっこなどで遊んでいたのに、小学校に上がるとだんだん(まわりの友達の影響もあって)テレビゲームに夢中になるようになった、とお困りのご家庭もあるかもしれませんが、これはある意味自然なことでもあります。お子さんが複雑なルールの遊びに対応できるようになってきているということだからです。
テレビゲームに関しては、視力の問題などから心配されるご家庭も多いと思います。今はタブレット、アプリによる学習が学校でもあるなど、電子機器は生活、学習と切り離せないものになってきています。ゲームは時間を決める、学習に関連したゲームやアプリなども取り入れるなど、上手に付き合いたいものですね。
遊びながら学ぶ
長時間ゲームばかりという生活はよくありませんが、いろんな種類の遊びを経験し、その中から学びの要素を見つけるということは大切なことです。
今は大人でも「歩きスマホ」が問題になっていますが、外を歩いているときに携帯電話や携帯用のゲームを使うのはNGです。そのかわり、お母さんとの会話の中、身の周りに広がる光景から学ぶ機会を作ってあげたいものですね。
たとえば、「補数」の感覚を養うなら、一緒に歩いているとき、買い物しているとき、お家のキッチンでお母さんが作業しながらでも構いませんから「3と?」「6と?」と声をかけてあげてください。「合わせて10になる数」をお子さんに答えさせるのです。あわせて10の他にも、合わせて100なども重要です。「47と?」と問いかけたらお子さんが「53!」と答える。そんな遊び感覚の会話で「補数」の感覚を鍛えてみましょう。ご兄弟がいるなら「早押し」もありです。先を争って答えてくれるのではないでしょうか。
言葉の力が飛躍的に広がる「意味から言葉あて」
言葉に関しては、「意味から言葉あて」がお勧めです。お子さんが使っている国語辞典(今使っているもの:もちろん小学生用で構いません)を使って遊びます。
遊び方は簡単。じゃんけんで出題者を決めたら、出題者は適当に辞典のページをめくって、適当なところで、ある言葉の「意味」の部分を読み上げます。回答者は、その言葉の意味を聞いて、その言葉が何であるかを答えるのです。どのような言葉を選んで出題するか、そして回答者がわからない場合にどんなヒントを出すか、出題者側のセンスが問われるところです。単純な遊びですが、けっこう白熱するものです。
発想力や視点を変える力を付けたい場合は、良質クイズやなぞなぞなども役に立ちます。
「ある2人の子どもは、お父さんもお母さんも同じなのに、兄弟ではないといいます。どういうことでしょうか?」
という有名(?)ななぞなぞがありますが(答えは「姉妹だから」です)これも少し落ち着いて視点を変える問題ですね。言葉遊びに内応するには語彙も必要です。
ゲームやアプリ、タブレットなどいろいろな遊び、学習のツールが増えても、コミュニケーションの大切さはかわりません。外遊びと家での対話の中での学び、今一度見なおしてみたいものですね。