中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

新学年 前の学年の「積み残し」の片付けかた

このエントリーをはてなブックマークに追加
公開: 最終更新日:2021年07月13日

2月、新学年が始まりました。
新しい学年の学習が始まり、学年も上がるので日々の勉強は大変になると思います。

そんな中、こんなことが気になっている親御さんも多いのではないかと思います。

「前の学年で、結局○○の単元が『わからないまま』になっている」

学年がわりの1月末〜2月はじめ、塾の休みが一週間くらいあったけど、結局そこでも解決できなかった・・・。

今回の動画では、そんな「前の学年の積み残し」をどうやって片付けるかを考えてみたいと思います。

「わからなかったところ」の解決はなかなか難しい

中学受験情報局では定期的に「オンライン個別相談会」を開催し、みなさまのお悩みにお答えしていますが、その中でもとても多いお悩みが「過去に習った単元の積み残し」に関するものです。

オンライン相談会では、西村則康先生が主宰する「名門指導会」の協力を得て、現役の中学受験専門プロ家庭教師の方たちがみなさまのご相談にあたるのですが、私たち主任相談員もオブザーバーという形で同席しています。

そこで上記のようなお悩みを多くお聞きするのですが、「わからなかった単元をなんとかしたい」というお悩みは、すぐに解決できそうでなかなかそうでもないのです。
なぜなら、過去の単元の復習をするには、「今習っていること」をしっかり理解した上で「余裕の時間」で取り組む必要があるからです。

その時間の余裕ができない場合、いつまでも目の前の「今週の勉強」にばかりに手を取られているうちに、過去の「積み残し」が放置されることになるのです。

放置せずに形で残しておく

親としては「あの単元はちゃんと理解できていないのに、なかなか手つかず」という思いは、非常にストレスの種になるものだと思います。
過去の単元の理解ができていないために、せっかく新しいことを習っても理解が進まなかったり、「次週の確認テスト」では問題が解けても範囲がない大きなテストでは点が取れないということが起こってくるからです。

オンライン相談会でも、そういった悩みに関するご相談が多く集まります。

忙しい毎日の学習ですが、その中で過去に習った範囲の復習を上手に行うにはどうすればいいでしょうか。

相談会に参加された方にはいくつかの案をお伝えしているのですが、この動画でも1つご提案しておきます。

1つは、気になる問題を「目に見える形で残しておく」ということです。

テストでできなかった問題の解き直しに関しては、すでに実行しているご家庭も多いのですが、やはりそのときは解説などを読んで「わかった」と言っていても、時間がたったら解けなくなってしまう、というお悩みは多くあります。

できれば時間がたってからもう一度、解けるかどうか確認し、思い出しておくといいですね。
そのために私は、時間がたってからとき直しておきたい問題を、しっかり形にして残しておくことをおすすめしています。

動画で具体的に説明していますので、参考にしていただければ幸いです。

時間がない6年生が心がけたいこと

どの塾もそうですが、6年生のカリキュラムは「これまでの総復習」というものになっています。
たとえば日能研の6年生算数の6年生前期カリキュラムは、下記のようなものです。

1.数の性質Ⅰ
2.数の性質Ⅱ
3. 数の性質Ⅲ
4. 数の性質Ⅳ
5. 場合の数
6. 文章題
7. 比Ⅰ
8. 比Ⅱ
9. 比Ⅲ
10. 比Ⅳ
11. 平面図形Ⅰ
12. 平面図形Ⅱ
13. 平面図形Ⅲ
14. 平面図形Ⅳ
15. 平面図形Ⅴ
16. 速さと比Ⅰ
17. 速さと比Ⅱ
18. 速さと比Ⅲ
19. 立体図形Ⅰ
20. 立体図形Ⅱ

5年生で学んだ内容(というよりこれまで学んだ全ての内容)をすべて再度学び直そうというくらいの予定です。

「それなら去年わからなかった単元も復習できる」

と思ってしまうのですが、実際にはかなりハードなスケジュールです。

たとえば第6回の「文章題」を見ると「和差・分配・消去・つるかめ・過不足の問題」とあります。
1回の授業でこれだけの種類の文章題を扱うということは、当然「1つ1つ基本から」ではなく「とにかく問題を解いて忘れていないか確認する」というスタイルに近いものになります。

ですから6年生は「5年生のとき苦手だった」という単元の授業の前に、ちょっとした「予習」をしてから塾に行くことをおすすめします。
具体的な方法は動画の中で説明しています。

新学年、慌ただしい毎日がまた始まりましたが、ぜひ上手に家庭学習に復習を盛り込んで学習効果をあげたいですね。

中学受験情報局では、受験に役立つ勉強法やお役立ちの話題を動画でお伝えしています。ぜひ参考にしてください。

YouTubeチャンネル登録はこちらから。

この記事を書いた人
アバター画像
Copyright (c) 2008-2021中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.