四谷大塚で算数、理科の成績を上げるテキストの使い方
首都圏で男女御三家にあわせて300名以上の合格者数を誇る,四谷大塚。
直営教室だけでなく、準拠塾も全国規模で数多くある塾です。
今回の記事では、そんな四谷大塚で算数、理科の成績を上げるテキストの使用方法、勉強方法について考えてみたいと思います。
改訂で難化する四谷大塚のカリキュラム
2021年〜2023年にかけて改定され、新しくなった四谷大塚のカリキュラム。
より難関校の合格に対応するためのものと考えられています。
カリキュラム上の最も大きな変化は、夏期講習会などの季節講習に関するものです。
カリキュラム改訂前までの四谷大塚の特徴は、講習会のカリキュラムがそれまでの復習中心であったことです。
例えば 夏期講習では1学期に習った内容の復習を中心に行い、一部 2学期の内容を予習するという カリキュラムでした。
これが改訂後は大幅に予習内容を取り入れたカリキュラムに変化し、講習会で学習した内容は既習単元として基本的に再度習うことはない、というものになっています。
この考え方はサピックスと同様のものであり、難関校合格を目指して効率よく大量のカリキュラムをこなしていくスタイルとなっています。
1学期の学習内容でやや不安な点があっても、夏期講習で追いつけばいい、という考え方ができた以前のカリキュラムに比べると、非常にハードなものです。
使いやすく解説が詳しい四谷大塚の「予習シリーズ 算数」
四谷大塚で使用するテキストは、以前から変わらず「予習シリーズ」です。
書名の通り、子どもたちが予習した上で授業に臨むことを前提に作られています。
だから、たとえば算数では例題の解説などが非常に詳しく、丁寧な作りになっているのが特長です。
ただし、例題のレベルは決して低くはありません。
まずは本文の部分をしっかり読み、「何について学ぼうとしているのか」「今回の学習テーマは何か」をしっかり理解した上で、例題に取り組むことが重要です。
例題は読んで理解するだけでなく、自分でも手を動かして解いてみましょう。
例題の解説が理解でき、自分でも解くことができたら、類題を自力で解くことができるか試してみましょう。
数個の例題と類題の演習が終わったら、「基本問題」へと進みます。
「基本問題」をひととおり自分で解けるようになったら、学習内容の基礎的な部分は押さえられた状態とみていいでしょう。
まずは基本だけをしっかり押さえたい場合は、そのまま「練習問題」に進まず演習問題集の「反復問題」に進むとよいと思います。
徹底して基本を押さえたい場合は、そのまま演習問題集の「トレーニング」も演習しておくとよいでしょう。
しかし基本パターンを押さえるだけでは、なかなかクラスアップは望めません。
やはり「練習問題」も一部はこなしておきたいですね。
また上位校を目指しているお子さんについては、予習シリーズの例題と類題が終わったら「基本問題」を手早くこなし、「練習問題」そして演習問題集の「実戦演習」にじっくりと
取り組むといいでしょう。
「予習シリーズ 理科」は読み物としても優秀
予習シリーズは、理科についても以前から評価の高いテキストです。
写真や図版が多く、お子さんが読んでもわかりやすく、退屈しにくい紙面構成になっているのがその理由の1つです。
また4年生のテキストには「春のころ」「夏のころ」といった単元があり、分野別の学習と並行して「季節」という切り口で生物や自然現象を学ぶことができ、これが後々の入試に効いてきます。
近年の入試問題には、このように分野を横断した内容の出題が多く、単に「一問一答的」な知識の詰め込みでは対応できない問題も増えています。
高学年になったときに、あらためて4年生の予習シリーズを読み返してみるのもよい入試対策になります。
また各章の扉のページ(学習内容に関連するQ&Aがあります)や「学習を深めるページ」などの内容も、お子さんの学習へのモチベーション、興味を喚起する話題、内容が取り扱われています。
四谷大塚に通うお子さん以外でも、副教材として予習シリーズの理科を使っているお子さんが多くいるのも、内容の秀逸さを物語っています。
予習シリーズには「要点チェック」や「練習問題」も掲載されていますが、本誌に掲載される問題数は最小限です。
家庭学習では「演習問題集」を活用して、実戦的な問題演習をこなしておくことがポイントになりますね。
「演習問題集」は「練習問題」までは必須、上位校を目指すお子さんは「発展問題」にもチャレンジしてみましょう(5年生の「発展問題」は難関校の入試問題レベルまで扱われています)。
以上、今回は四谷大塚の教材を使って算数、理科の成績を上げる勉強について考えてきました。
早稲田アカデミーなど、四谷大塚のテキスト、カリキュラムにのっとって学習を進める塾も多く、参考にしていただけると思います。
非常によくできたテキストとカリキュラム、上手に使って成績を上げてくださいね。