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2019年 関西の中学入試傾向はどうだったか。2020年に向けた対策は?

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公開: 最終更新日:2021年07月20日

2019年の中学受験も山場を越えた感がある今、関西の中学入試を振り返ってみたいと思います。
2020年以降に中学受験に挑戦するお子さんも、2019年の中学入試の内容や傾向は気になりますね。

毎年進化する中学受験、関西の2019年入試傾向はどのようなものだったのでしょうか。

関西の入試傾向

関東よりも毎年早い時期に入試をむかえる関西。
難関校である灘中学には262人が合格、実質倍率2.7倍となりました。
首都圏から「実力試し」などで参加したと思われる受験生が約3割をしめています。
合格者を都道府県を細かく見ていくと、大阪府が63人、灘中のある兵庫県は48人、東京都が45人、神奈川県が21人、愛知県からは14人など、全国から受験生が殺到した形です。

関東の塾からツアーが出て参加したお子さんがいるのも例年通りですが、2019年は大きく目立った団体行動などはなかったようです。

いずれにしても、特に注目される名門校だということが表れていますね。

関西難関主要中学2019年の受験状況は?

東大寺学園は募集人数176人に対して受験者数は884人、合格者数は351人となり、昨年に比べる実質倍率は0.1倍高くなりました。

大阪星光学院は募集人数190人に対して受験者数は733人、合格者数は298人と、こちらは実質倍率が0.1倍低くなっています。

女子中の関西最難関、四天王寺中は、受験者数が674人、合格者数は531人と、前年度より受験者数が74人も増えましたが、倍率は1.3倍と前年度に変わりはありませんでした。

西大和の女子は募集者数が40名に対して受験者数が219名、合格者は37名となり、倍率が5.9倍と狭き門だったようです。

前年度より全体的に受験者は減少しましたが、倍率が高くなった学校や受験者数が増えた学校もあり、2019年度の関西の難関校入試は厳しかったことがうかがえます。

注目される灘中の2019年入試内容は?

毎年、関西の中学入試で最も注目される最難関中学である灘中。

2019年の入試結果を見てみると、合格者の平均点が算数では大幅に下がりました。

2015年から2018年までの4年間と比べて、合格者の平均点が大幅に下がった2019年。

500点を満点とする入試で、318.6点が合格者の平均点となりました。
2018年と比べると、なんと約30点も低い点数となっています。
2019年の灘中入試の難度が伺えます。

内容を見ていくと、急激に難問が増えたというわけではありませんでした。
過去に同校で出題された問題の改題や発展形の問題、算数では「覆面算」風の問題や立体の展開図の組み立てなど、灘中では「おなじみ」ともいえる出題が中心となっています。

それでも上記のように大幅に平均点が下がったのは、例年は算数1日目試験の1枚目の数に関する問題は難度が高く、一方で2枚目の図形の問題が解きやすい傾向にあるのに対し、今年はそれがやや逆転気味になっていたことが原因の1つと考えられます。

このように、入試傾向が少し変わったことが、今回の合格者の平均点を下げた要因といえそうです。

いずれにしても、すべての受験生が「緊張状態」で臨む中学入試の本番で少しでも力を発揮するには、ただ過去問を解くだけでなく、「どうしてその解き方になるか」という理由をしっかり意識しながら学習することが、ますます大切になってきているということが言えそうです。

2020年以降の中学受験、関西に限らずこの傾向は強くなっていくと考えられます。
来年、再来年の受験生は「パターン問題」が解けるだけの勉強ではなく、つねに「理由」を考えながらの勉強を意識していかなければならないようです。

志望校の出題傾向にもアンテナを張りながら、しっかり準備していきましょう。

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