算数の面積図は最初の理解が大切。図形問題への取り組み方のポイント
算数の問題を面積図などの「見える化」によって解くことは、親が中学受験経験者でなければ、あまりなじみのない方法かもしれません。
しかし、受験塾での指導は図法によるものが主流になっています。
親はどのようなことに気をつけてフォローすればよいのでしょうか。
「面積図」「てんびん図」の解法
面積図は、つるかめ算、食塩水の混合、物の低価・割引・利益などについての問題の解法に使います。
この解法は、塾では常識ですが、学校で教えるところはほとんどないといってよいでしょう。
今から30年ほど前に一部の塾が導入し、25年ほど前から多くの塾で定着した解法です。
最近では、速さの問題も線分図ではなく「速さを縦の長さ」「時間を横の長さ」にした長方形で示し、「距離=面積」と考えるというように、速さの問題を図形の問題として解く方法も一般的になっています。
この方法はとても効率がよいのですが、習得しないまま使うと応用がきかなくなってしまうので、「速さ×時間=距離」が「たて×横=面積」と考える意味を最初にちゃんと理解することが大切です。
「てんびん図」も、実際に書く時間が短くてすむので、使い慣れるととても便利な解法です。
これらの図法を子どもが最初の段階でしっかり理解できているかを確認してあげてください。
親世代にとっては馴染みが少ないのでフォローが難しいかもしれませんが、塾の先生に質問、相談するなどて理解を深めるように促すとよいでしょう。
図形問題は「わかっていることをきちんと書き込む」
図形問題は、問題文に提示されている図形に、わかっている長さや角度、どことどこが同じ長さ、同じ角度かを書き込み、そこ補助線を書き加えて解いていきます。
この図形は、テキストのページ節約のために小さく書かれていることが多いので、問題を解くときに図をノートに書き写す必要があります。
フリーハンドで拡大図を描くことになるのですが、これが正確に描けていれば、数字を書き込みやすくなり解きやすくなります。
でも子どもは「図を書き移す時間がもったいない」と考え、テキストの小さい図の中に数字を書き込んでしまうことが多いのです。
ただでさえ宿題や復習の量が多いので、図を大きく書き写してそこにきれいに数字を書き込んでいく余裕はない、と思いがちです。
でもわかっていることをきちんと書き込むことは、難しい問題を解くときに大事なことで、成績の伸びにつながります。
そのことを子どもに伝え、ちゃんと拡大図を書き写してそこにきれいに書き込むことを促してあげましょう。
それが少しでもできるようになったら、その都度ほめてあげるとよいでしょう。
図法の理解と書き込みの正確さを確認しよう
算数の図法は、最初の段階でしっかり理解できていることが大切です。
また、図形問題はフリーハンドで大きく書き移し、そこにわかっていることをきちんと書き込んでいく必要があります。
このふたつをしっかりフォローしてあげられるとよいですね。