復習と宿題は違うの?その大切さとやり方を考える
塾にお子さんを通わせているけど、成績が上がらない。そんなご相談は日々多くあります。
多くのお子さんは、授業を受けて宿題をきっちりすれば、学力がついて成績が上がると思っています。
しかし、実は宿題の前に授業の復習をすることが大切。
宿題をすることが復習と考えている方も多いのですが、復習と宿題演習は別です。
ここでは、塾の授業の受け方、復習のしかたについてお話ししたいと思います。
ノートのとり方
家庭で復習をするときに最も大切なものがノートです。
それは、授業を再現する手がかりになるからです。
- 先生が強調したところ
- 自分自身が疑問に思ったところ
- 問題を考えるときのヒント・糸口
- 解き方のプロセス
この4つが、ノートやテキストにどんどん書き込まれているかがポイントです。
このことをお子さんに伝え、授業中に意識的に書き留める努力をさせてみてください。
国語の場合は、テキストにマーカーでチェックしたり、メモを書きます。
気になった言葉や、難しいなと思った漢字などもノートの決まった位置に書き留めるようにします。
そのためには「ノートのどこに何を書くか」を決めていなければなりません。
算数はとにかく速く書き込んでいくことが重要です。
一般的に、塾の算数の先生は授業の進め方が速い(テンポがよい)からです。
ノートの見開き左側は先生の説明(板書)、右側は問題演習、といったように算数のノートも「どこに何を書くか」を決めておきます。
何をどこに書くかが決まっていると、授業中にノートに書き込むときテキパキとできます。
授業が再現できるノートがあると、復習もスムーズにできます。
復習のやり方は?
先ほど申し上げたように、家庭での復習は、授業を再現することがポイントになります。
「エビングハウスの忘却曲線」というものがありますが、人間の記憶は1日で半分以上が失われるといわれています。ですから復習は、その日のうちに。
塾で習ってきた内容をしっかり定着させることが大切です。
塾からの帰りが遅いなど、まとまった時間が取れない場合もありますが、少なくとも10分、20分は「授業を思い出す時間」をとりましょう。
その際、お母さんが生徒役になってお子さんに「今日は何を習った?お母さんに教えて」と、ノートを見ながら教えてもらうのもいいですね。
テストの復習
テストは、結果が出たらすぐに直しをするようにしましょう。
“今解けるようにしておかなければいけない問題”をしっかり把握し、その中で解けなかった問題について補強する必要があるからです。
“今解けるようにしておかなければいけない問題”は、正答率表を見ながらチェックしていきましょう。
お子さんの成績と目指す状態にもよりますが、偏差値50を超えたいなら、正答率が50%以上の問題をチェックです。
間違えていたら、なぜ間違えたかを確認してください。
同じように見える不正解でも、単なるミスなのか、理解できていないかでは全く違います。
家で解き直し、解けたならば単なるミスの可能性が高いですが、テストでミスをするということは、何らかの力が足りないと考えることもできるわけです。
実力をしっかりつけていかなければ、ミスも減りません。
家庭での復習はとても大切な時間です。
宿題をする前に、まずは復習。
復習=まず授業がしっかり理解できたか、思い出せるかチェックする
宿題=自分で正確に問題が解けるようになったか確認する
と区別することが大切です。
後回しにしたり省略にせずに、短時間でもその日のうちに復習の時間を取るようにすると、授業の理解度が上がり、やがて成績にも反映されます。
まだ習慣になっていないお子さん、ご家庭は、すぐに始めてみてください。