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お父さんにしかできない中学受験のサポートとは

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公開: 最終更新日:2022年06月10日

中学受験には親のサポートが必須ですが、その中でもお父さんにしかできないサポートがあります。
それはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、子どもへの効果的なお父さんの声かけと合わせて考えてみたいと思います。

中学受験における親の役割

健康管理とメンタルケア

中学受験においてまず考えられる親の役割は、子どもの健康管理です。
中学受験の塾での勉強は、学年が上がるごとに大変になります。
宿題や予習、復習が終わらず夜遅くまで勉強をさせてしまいがちですが、睡眠不足にならないように気をつけてあげましょう。

また、小学生の子どもは発達段階なので、十分な睡眠だけでなくバランスのとれた食事による栄養が必要です。
規則正しい食事リズムを身につけさせることも、大切です。

子どものモチベーションアップやメンタルケアも親の重要な役割です。
遊びたい盛りの年頃の子に毎日の塾通いや勉強を強いるためは、絶えず励ましが必要です。
気分が乗らないときや気分が落ち込むときも継続して勉強をするには、親のサポートが必須となります。

学習スケジュールの管理

中学受験の学習を管理することは、まだ子どもひとりでは厳しいでしょう。
塾通いに学習スケジュールは必須です。
基本的には子どもがスケジュールを立てたほうがいいですが、親はそのサポートをしてあげてください。

子どもが立てたスケジュールに対して、それがちゃんとできているのか、もしできていなければその原因がどこにあるのか把握し、どうしたら乗り越えられそうかを親子で話して決めましょう。

勉強を教えるというのは、子どもが4年生ならまだしも、5年生、6年生と学年が上がると難易度が上がるので難しいと思います。
特に算数は、中学受験特有の解き方があるので、親が我流で教えない方が良い場合があります。

それよりも、子どもがどういうところでつまずいているのかを把握し、それについて解説を見ながら一緒に考え、それでも難しければ塾の先生に質問に行くように促してみましょう。
必要に応じて塾に相談してもいいと思います。

お父さんにしかできないサポートとは

これまで挙げたサポートは、どちらかというとお母さんの方が向いている場合が多いです。
なぜなら、子どもの様子の小さな変化にも気づき、子どもとの距離が近いのはお母さんだからです。

では、お父さんにできるサポートはどのようなものなのでしょうか。

普段お母さんがやっていることをやろうとすると、大抵うまくいきません。
子どもについ「なんでこんな問題ができないんだ!」と言ってしまったり、なかなか勉強を始めようとしない子をきつく叱ってしまったり…。

それよりも、お父さんにしかできない重要な役割は、お母さんのストレスを軽減させることです。
お母さんは毎日、子どもを机に向かわせるという大変な役割を担っています。
少しやってみるとわかりますが、小学生の子どもを毎日勉強させるというのは結構大変で、大人も疲弊します。

そこで、お母さんの報告や愚痴をていねいに聞いてあげるのが、お父さんの大事な役割です。
これは他にできる人がいません。
お母さんの話を聞いて「ふーん」だけでなく「そんなことがあったのか。なかなかあいつも手ごわいな。いつもおつかれさま」と一言声をかけるだけで、お母さんは毎日の苦労が報われたと感じることができます。

お母さんの話を聞く
お母さんをねぎらう
お母さんの味方になる

この3つを意識して、毎日を過ごしてください。極端に言うと、お母さんがニコニコしていたら、たいていの中学受験はうまくいきます。
なぜなら、お母さんがニコニコしていると子どもの心が安定し、勉強に集中できるからです。

逆にお母さんがギスギスしていると子どもは不安になり、勉強どころではなくなってしまいます。
お母さんが笑顔でいることが子どもの平和につながると信じて、お父さんはその笑顔が絶えないように、上記の3つを心がけるようにしてみてください。

お父さんにしかできない声かけ

また、お父さんにしかできない声かけがあります。
それは「お父さんは見なかったことにするから、これだけがんばってみようか」という一言です。
日ごろ子どもに接しているお母さんは、小さなことでも「今日はやらなくていい」と許してしまうことができません。
なぜなら、一度許してしまうと歯止めが効かなくなるのではないか、と怖いからです。

例えば、「早く勉強しなさい!」とお母さんが怒っていて、子どもはそれでも勉強をしたくないという親子のバトルが勃発しそうな時、お父さんの出番です。

まず、なぜ子どもが勉強しようとしないのかを確認します。
もしかしたら「いくらやっても終わりそうにない」という気持ちがあるのかもしれません。
目の前に、とても超えられそうにないハードルがあると、大人でもやる気がなくなってしまいます。
そのハードルを少し下げてあげるのです。

「これだったできるかな?こっちはもう見ないことにしてあげるから、これだけやってみたら」とハードルを下げた課題を子どもに渡すと、「それくらいならできるかもしれない」と、がんばってやってみようという前向きな気持ちになるかもしれません。

これを毎回やると子どもも甘えてしまうので、どうしても子どもが辛そうな時や、お母さんのストレスが溜まっていそうなときに実行してください。
そしてもし子どもがそれをやり遂げたら、「すごいなあ!できたじゃないか」とたくさん褒めてあげましょう。

お父さんの関わり方が重要

中学受験の学習は、小学生の子どもにとっては遊びや好きなことを我慢することになるので、つらく感じることもあります。
そして毎日それに関わり続けるお母さんも、相当パワーを消耗しています。

そこで、可能な限り積極的に関わろうとしてくれるお父さんの存在はとても大きなものです。
いつもいるわけではないからこそ、お父さんの一言が子どもに効いたりします。
なにより、お父さんがお母さんの愚痴を聞くことで、お母さんの気持ちが少しスッキリして家庭の雰囲気がよくなり、子どもも勉強に集中できます。

お父さんだからこそできる役割を意識して、子どもとお母さんをうまくサポートし、ぜひお父さんがお子さんの中学受験を、良い方向に導いてあげてくださいね。

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