中学受験 お子さんを寝不足にさせないために親ができることは?その対策法
中学受験の勉強において、お子さんの睡眠時間の確保は大切な問題です。
高学年のお子さんは塾の宿題も多く、全部こなすそうとすると毎日深夜まで勉強、となることも珍しくありません。
しかし、成長期のお子さんの睡眠時間を奪うのは、学習面でもお子さんの成長面でも心配なことです。
今回は「中学受験 寝不足」について考えてみたいと思います。
やる気が成績を落とす?!
いつもなら寝る時間なのに「あと少し、あと少し」と時にお子さんが「やる気」を出してがんばってしまうことがあるかもしれません。
お子さんが意気込んでがんばる姿を見れば「えらい!がんばれ!」と言いたくなりますが、がんばりすぎて寝不足になっては逆効果です。
年齢的にも、9才〜12才という「中学受験真っ只中」のお子さんにとって、じゅうぶんな睡眠時間は不可欠なものです。
次の日の生活、学習も大切なわけですし、”引き際”を判断することも忘れないようにしましょう。
小学生のお子さんには「ほどほど」の判断はできません。ここは親が判断すべきですね。
宿題が終わらない
寝不足になると集中力や判断力が鈍り、授業が身につかないこともあります。
しかし、学年が上がると塾の宿題量は増える一方です。
全てに取り組むことは不可能な場合が多くなってきます。
「宿題を全部やる」という考えを捨てる選択肢を持つことも必要です。
宿題は、睡眠時間を削ってまで取り組むものではありません。
だからといって、”宿題をしない”ということでもありません。
取捨選択し、”ちょっと頑張れば出来そうな問題”や”できるかどうかがあいまいな問題”を優先して取り掛かります。
一見してすでに解けるとわかる問題については、優先度を下げます。
大切なのは、解ける問題を増やしていくこと。
簡単に解ける問題や全く分からない問題まで全部やろうとして、寝不足になっては悪循環です。
夜に簡単な復習を、続きは朝にする
中学受験を目指すお子さんは、年齢的にはまさに成長期です。
体や心の成長にも、睡眠はとても大切です。
寝不足になって集中力が切れているなと思ったら、15分程の昼寝をさせてあげるのもいいでしょう。
昼寝の場合は「気持ちよく寝ているから」と30分以上は眠らせないようにしましょう。
深い睡眠に入ってしまうと起きてから集中できなくなるだけでなく、夜寝付けなくなって、規則的な睡眠の妨げにもなりかねないからです。
「塾から帰って復習させておかないと次の週の学習についていけない」と焦り、夜中まで勉強させるのは逆効果です。
当日は短い時間で復習させてしっかり決まった時間に寝て、朝30分早く起きて学習してみてはいかがでしょうか。
塾から帰ってからの時間は、宿題演習に使うのではなく、簡単な「授業の振り返り」をするのがオススメです。
「今日はどんなことを習ってきた?」
「今日習ったことで大切だと思うのはどんなこと?」
そんな質問で、今日の授業で習ったことを反芻させ、質問に対して説明してもらうことで授業の理解を深めさせましょう。
学校で勉強し、塾で勉強し、疲れがたまったまま更に塾から帰ってきてから宿題させるのは効率がとても悪く、体力も残っていません。
最小限の復習のあとはしっかり睡眠を取らせ、疲れをリセットしましょう。
続きは朝学習です。
朝学習は、習慣づけることがポイントです。
約15分から30分くらいを目安と考えましょう。
あまり早く起きると時差ぼけのような状態になり、良い学習にはなりません。
土日もできるだけ平日と同じように続けましょう。
塾の宿題が増えたり、難問に悩まされたりすると、「その日のうちになんとかしなくてはいけない」という風に考えてしまいがちです。
でも、中学受験は長い期間、道のりです。
お子さんのリズムや体調、様々な状況の中でベターな選択をしていくことが大切です。
状況に応じて、お子さんにとっていちばんよい学習法、サイクルを選んでいきたいですね。