中学受験 塾の先生が嫌い!子どもの気持ちを尊重すべき?
小学生くらいの年齢の子どもにとって、塾の先生は大きな存在。好きな先生の授業はしっかり聞けるけれど、嫌いな先生の話を聞くときに気持ちが込もらないということもあるようです。
ここでは、塾の先生と成績の関係、そして成績が低迷しているときの声かけについて考えてみたいと思います。
子どもが塾の先生を嫌いになる理由とは
子どもが塾の先生を嫌いになるのはどんなきっかけがあるのでしょうか。
厳しく叱られた、教え方が合わない、など大人でも理解できる理由のほかに、女の子で多いのは、板書する先生の手を見たら爪が伸びていたことなど、生理的なことで嫌いになってしまうこともあるようです。
また、親が子どもの前で塾や先生の批判や悪口を言っている場合も、子どもが真似をして不満を持つこともあります。
親御さんからの評判もよく、他の生徒からも好かれている先生でも、子どもがなぜかその先生を嫌っている、ということもあるのではないでしょうか。
ここまで来ると相性もあるので、好きになるように無理強いする必要はないですが、せっかく通うのなら子どもが気持ちよく勉強できたらいいですね。
先生のいいところを話して悪いイメージを変える
子どもが特定の先生を明らかに嫌っている場合、親としてできるのは、そのイメージを少しでもよくすることです。
具体的には、先生のいいところを探して、それを子どもに伝えていきます。
「ていねいな教え方をしてくれる先生だね」
「いつも楽しそうに授業をしているね」
「先生のネクタイ、いつもおしゃれでセンスあるね」
など、なんでもいいのです。些細なことでもイメージが変わることがあるので、先生の長所を見つけて、それを言葉にして子どもに伝えてみてください。
同じような理由で同じクラスに先生が嫌いという生徒がいるなら、その親御さんたちに相談してもいいでしょう。
団体交渉をすることで、塾が話を聞き入れやすくなるかもしれませんね。
子どもに「これならできそうだ」という成功の予感を持たせる
もちろん、学力を左右するのは先生の好き嫌いや相性だけではありません。
いろいろな理由があるのですが、その中でもはっきりしているのが、子どもに「成功の予感」を持たせることで、学力が伸びるということです。
これは大人も同じだと思いますが、途方もなく高い目標や抽象的な目的に向かって努力することは、簡単なことではありません。
でも、もっと具体的ですぐに形になりそうなことがあれば、努力をすること自体も楽しくなり、成績が上がっていくことがあります。
常に右肩あがりで順調に伸びていく子は多くないのです。
1歩進んでも、またつまずいて、一生懸命立ち上がってまた1歩進む、ということを繰り返していくでしょう。
この進歩は親も子どもも実感しづらいので、「同じところで伸び悩んでいるのではないか」「むしろどんどん後退しているのではないか」と考えてしまうことがあります。
特に親は、子どもが手を抜いているのではないか、勉強に気持ちが入っていないのではないかと考え、子どもを叱咤激励することがありますが、がんばっている子に対しては「いくらがんばっても認めてもらえない」とそれが逆効果になって、学習意欲を奪ってしまうことにもなりかねません。
子どもに「これならできそうだ」という成功の予感を持たせることが、成績を伸ばす上でもっとも重要なのです。
子どもの成績が低迷している時の声かけ
たとえば「毎日、算数の割り算を5問だけやれば、算数の成績が10点上がるかもしれないね」と具体的に提案してみると、子どもは「そうかも」と前向きに成功の予感を持って取り組むことができるかもしれません。
さらに「あなただったら、それくらい楽にできそうね」と信頼感も同時に伝えることで、子どもはポジティブな気持ちを持つことができるでしょう。
「がんばれ」という気持ちをそのまま言葉にするのではなく、子どもが自発的に「がんばろう」と思えるような言葉をかけてあげることがポイントです。
「これまでさぼってきたんだから、これくらいはやりなさい」などと、ネガティヴな要素を入れたり、子どもを信頼していないような伝え方をしないように気をつけてください。
子どもなりに全力で受験勉強に取り組んでいることを理解し、認めたうえで、声をかけてあげましょう。
「成功の予感」や自発的に「よし、がんばろう」という気持ちがあれば、成績は少しずつ伸びていきます。
気長に、暖かく見守ることが大切です。塾との相性や先生の好き嫌いは、気持ちの持ちようだけではどうしようもないので、深刻だと感じたらすぐに塾に相談してみるといいでしょう。