子どもへのイライラを穏やかな気持ちに変える、あるルールとは
つい子どもに対してイライラしてしまったり、感情的になってしまうことを悩むお母さんは少なくありません。
そういうとき、いつものパターンを少し変えるだけで、穏やかな気持ちになれることもあります。
今回の記事では、「いつものパターンを少し変えてみること」を考えてみたいと思います。
思考をポジティブに転換してみる
子どもに対してイライラしてしまうのは、どのようなときなのでしょうか。
帰ってすぐ宿題をしないので、つい口を出してしまう。
塾の予習復習をしようとしないので叱ってしまう。
夜、決まった時間に寝ないことを注意しているうちにイライラしてしまう。
まずは、どのような場面でイライラしてしまうかを、冷静に考えてみてください。
もし、イライラの原因が、たとえば「言われるまで宿題をしない」ということなら、このような思考回路があなたの中でできあがっていませんか。
宿題をしない
→いつまでたっても自分で宿題ができるようにならない
「宿題を早くしなさい」と何度か繰り返し伝えて、そのうち子どもが重い腰をあげて、やっと宿題を始める。そのあいだ、ずっとイライラしてしまう…。
このようなパターンに陥っていないでしょうか。
実は、このパターンは、無意識のうちにネガティブな考えが発端となっています。
これをポジティブに考えると、以下のようになります。
言われたら宿題をする
→言い方を変えれば自分からするようになるかもしれない
このようにポジティブな考え方をすることにより、「言い方を変える」という方法が出てきました。
もしかしたらそれを試した結果、いつものイライラのパターンから抜け出せるかもしれません。
イライラの原因、メリットとデメリットを書き出す
ふだん、子どものどんなことが気になってしまうのか、イライラしてしまうのか、決まった原因があれば一度書き出してみましょう。
イライラしたその瞬間に思考パターンを変えるのはむずかしいので、ふだん、思いついたときにやってみることをおすすめします。
たとえば、「子どもが宿題をしたと嘘をついた」という原因なら、そのことによる子どもにとってのメリットとデメリットを考えてみます。
この場合、メリットは「嘘をついて、その場を逃れること」、デメリットは「そのことで、勉強をする機会を失ってしまったこと」ではないでしょうか。
こうやって書き出してみると、子どもが嘘をつかなくてはいけない状況を作った自分に気づくことができます。
それに気づくと「どうして嘘をついたの!」とイライラを子どもにぶつけるのではなく、メリットとデメリットをちゃんと理解したうえでの穏やかな言葉が出てくるのではないでしょうか。
「6秒ルール」で冷静になる
小学校の学年が上がるにつれて、子どもが自分の意見を持つようになり、ぶつかりあう親子も出てきます。
もちろんこれは子どもの成長の証なのですが、親としては悩んでしまうこともありますね。
中学受験に取り組んでいるご家庭では、「口を開けば、つい言い合いになってしまい、勉強の話にたどり着かない」という相談もいただきます。
それをよく聞いてみると、いつも同じような理由で、お互いに同じようなセリフで、言い合いの展開もだいたい決まっているようです。
そんなとき、私が提案するのが「6秒ルール」です。イライラしたり、つい言い合いになりそうなときに、とりあえず6秒だけがまんするという方法です。
心の中で「いち、に、さん…」と数えてください。
意外と6秒が長いということに気づきます。
そしてその6秒のうちに、いろんな考えが浮かぶと思います。
言葉の投げ合いをしていると気づかないことでも、少しだけ冷静になってみると、子どもの言葉の裏にどんな気持ちがあるか、読み取れることもあります。
それに気づくと、返す言葉も自然と少し穏やかなものに変わります。
子どもも、親の言葉や反応が少しでも変わると、敏感に気づきます。
「あれ、お母さん、いつもとちがう。どうしたんだろう」と、冷静になり、親の気持ちを考えようとするかもしれません。
そうなると、いつもの「言い合いのパターン」が少し変わり、建設的な話し合いに発展するかもしれません。
ついイライラしてしまうことは誰にだってあります。
そのパターンを知り、少し考え方を変えたり、「6秒ルール」を実践することによって、いつものイライラを穏やかな気持ちに変えることができます。
ぜひ一度試してみてください。