未完成の自由研究と時間の使い方について
今回の動画では、自由研究を未完成で提出するということ、そして効果的な時間の使い方などについてお話ししています。
自由研究の考え方と時間の使い方、一見関係がないことのように思われるかもしれませんが、意外に共通点があるのです。
「自由研究を未完成で提出してもよい」の意味
先日、あるラジオ番組で「夏休みの宿題と自由研究」というテーマでコメント出演しました。
出演のきっかけになったのは、あるメディアの記ことで「自由研究は未完成のまま提出してもよい」という意味のことを僕が発言していたからで「本当に未完成のまま提出してよいのですか?」ということでコメントを求められたわけです。
そのラジオ番組では「もちろん未完成のまま提出していいですよ」とお答えしました。
もちろん立派な自由研究が完成するに越したことは無いのですが、あまりにも自由研究や読書感想文に関して「立派なものを仕上げなくちゃ」という思いから、結局未完成のままで提出しなかった、といったお話を聞くことが多かったからです。
例えば自由研究で、実験したら思った結果にならなかったという場合でも、その通りに提出すればよく、「思った通りの結果にならなかったが、次はこうしたい」のようなコメントをつけて提出すれば、提出しないよりずっといいですね。
テストでも完璧を求めすぎず
このような「完璧を求めすぎない」という姿勢は、自由研究だけでなくテストにも必要です。
「あと10分考えればわかりそうなのに」というシチュエーションは多いものです。
テストでは「わかりそう」であっても、それに時間をどれくらいかけるか、残り時間手を有効に使うにはどの問題に取り組めばよいか」という視点も必要です。
テストのときには「時間をかければわかりそうだけど、あえて手をつけずにおこう」という判断をすることもありますね。
それはそれでとてもよいことなのですが、たとえばテストが返却された時「あの問題、気になってたんだよね」と解説を読んだりもう一度自分で考えてみたりということができるお子さんは、とても伸びます。
テストで完璧を求めすぎないかわりにテストの後も学びが続く、というような勉強のしかたができると、受験勉強もとても充実したものになると思います。
6年生は過去問の時間確保
時間の使い方といえば、6年生は9月以降、過去問の演習が本格的に始まります。
過去問も普段の塾のテストと同じように大切に解いて欲しいのですが、やはり「時間内でできるだけ点を取る」という視点はどうしても必要ですね。
過去問においても、テスト直しなどを丁寧に行い、できるだけテストから学ぶということを意識してもらえればいいと思います。
過去問を丁寧に解くうちに、その学校の先生(皆さんが入学したら習うことになるかもしれない先生です)の出題の意図などがわかってくると思います。
問題を作成した先生がどのような思いでこの問題を出題したのか、そんなことを考えながら解けるようになったお子さんは、合格点が取れるようになるものです。
過去問を受験校の数だけ、そして科目数だけ何年度分かを演習しようとすると、かなりの時間がかかります。
そのことをあらかじめ意識し、9月以降、日曜日や祝日など過去問演習に使える時間を見積もって「過去問を演習しないまま入試を迎えてしまった」という学校が出ないように、予定を綿密に組みましょう。
忙しい受験生ですが、時間を有効に使い、テストや過去問からもしっかり学んで力をつけていきたいですね。